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流量特性を変える(VSC-2L)2023.08.02

リニア特性のバルブが欲しい!

今回は、流量調節用バルブの特性を変更可能な流量特性変換器「VSC-2L」のご紹介です。

以前のコラム(2022年11月)、「バルブの流量特性」のなかで
リニア特性は、弁開度にかかわらずバルブ前後差圧に変化が少ない条件に適していますよ。
といったお話をさせていただきました。

と、お話しておいて何なんですが

弊社がラインアップしているボール弁やバタフライ弁の多くは

なんですね…

では、リニア特性で使用したいときにはどうすれば?

といったときにオススメなのが「VSC-2L」流量特性変換器です。

EQ特性のバルブが、まるでリニア特性のように使えてしまう
自動弁ならではの便利アイテムです。

電動弁だけでなく電-空ポジショナを搭載したエア作動弁にも対応可能です。
バルブの選択肢が一気に増えますよ~

EQをリニアにするには?

比例制御用電動操作機は入力信号と弁開度が比例関係となっています。

当然ですが入力信号が50%の時は弁開度も50%となります。

では、VR型ボール弁を組み合わせた例でお話を進めていきましょう。
VRシリーズの固有流量特性は

こんな感じのキレイな(?)EQ特性です。

入力信号(=弁開度)50%時のCv値は15%程度となります。

リニア特性にするには入力信号が50%の時にCv値も50%にしたいワケです。

Cv値を50%にするには…

弁開度を80%にする必要がありますね。

ということは

入力信号50%時に、電動弁への出力信号が80%になるように変換すれば良いわけです。

この変換をバルブトラベル全域に反映するのが流量特性変換器です。

入力信号 → VSC-2L(信号変換) → 流量調節バルブ

といった接続となります。

VSC-2Lには、あらかじめ特性変換パターンを十数通り登録してあります。

使用するバルブの固有流量特性に応じて設定ダイヤルを切り替えるだけで
簡単に流量特性の変換が可能です。

変換のイメージ

例えばVSC-2Lの設定を「2」にした場合は、入力信号が下の様に変換されて操作機に出力されます。

入力信号10%時に、34%信号出力
入力信号20%時に、54%信号出力

そして入力信号50%の時には80%信号出力となっていますね。

では、前出のVRシリーズに変換器「設定2」を適用した場合を見てみましょう。

ちょっと歪ではありますが、EQ特性のVRシリーズの特性がリニアっぽくなりました。

大半のバルブでは「設定2」とすることでリニア特性に近づきます。
弁開度に対してバルブ前後差圧の変化が発生する環境では「設定3~4」に設定する方が
よりリニア特性に近くなるケースもあります。

完璧なリニア特性ではないですが、手軽にバタフライ弁やボール弁をリニア特性としてご利用いただけます。

また、実際に制御を始めた後でも設定変更が可能ですので
選定リスクも低減できますね。

お気軽にお問い合わせください。

VSC-2Lを使用するには、電動弁用の電源とは別にDC24V電源が必要です。
DC電源ユニット(MINI-PS)もご用意しております。
合わせてご検討ください。

選定にお困りの際はお気軽にお電話やファックス、問い合わせフォームからご連絡ください。
使用条件に合わせて、最適な自動弁や周辺機器を選定させていただきます。

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