技術情報Technical intelligence
三方弁の実効Cv値とは?2023.04.03
三方形ボール弁のCv値
三方弁のCv値は、B-Cポート開通またはA-Cポート開通状態の値を表します。
これを「定格Cv値」と呼ぶのですが、カタログや図面を見ると、もう一つCv値が表記されている場合があります。
これは比例制御で使用する際に考慮していただきたい「実効Cv値」を表しています。
今回は、この「実効Cv値」についてのお話です。
比例制御では任意の中間の開度で混合や分流を行います。
AポートとBポートのCv値の和がCポートのCv値となるわけですが
三方形ボール弁の場合は開度50%の状態が最もCポートのCv値が小さくなるという特性を持っています。
これは以前に「バルブの流量特性」で説明させていただいたように
ボール弁の流量特性がイコールパーセンテイジ特性となっていることによります。
この特性を考慮していないと必要な流量を確保できない恐れがありますのでご注意ください。
それでは以下の条件を想定してバルブの開度とCv値の変化について見ていきましょう。
<想定条件>
入力信号:電流信号(4-20mA)
バルブの定格Cv値:100
黄色線がAポート、緑色線がBポート側の特性です。
入力信号=4mA(トラベル0%)
Bポート開度100%+Aポート開度0%
BポートCv値=100、AポートCv値=0ですのでCポートのCvは「100」となります。
入力信号=8mA(トラベル25%)
Bポート開度75%+Aポート開度25%
BポートCv値=70、AポートCv値=10ですのでCポートのCvは「80」となります。
入力信号=12mA(トラベル50%)
Bポート開度50%+Aポート開度50%
BポートCv値=25、AポートCv値=25ですのでCポートのCvは「50」となります。
開度50%の最も小さくなる値が実効Cv値です。
このような特性を持つバルブのCv値を
定格Cv値=100、実効Cv値=50
と表します。
比例制御用三方弁の選定時にはこの「実効Cv値」も考慮して必要流量を算出してください。
今回示した数値はイメージです。
実際の実効Cv値や特性曲線はモデルや呼び径によって異なりますのでご注意ください。
カタログや図面に記載の値をご確認してください。
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