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電動弁 アース結線のポイント2022.02.01

前回の技術コラム接地のススメでは、感電防止対策としての接地についてのお話をさせていただきました。
今回は電動弁と制御盤との電位を安定的に等しくさせるアース結線のお話です。

アース結線を的確に行うことにより、漏電が発生した場合の事故だけでなく、ノイズによる影響を抑えることができます。
また、ノイズ対策としてシールド線の使用を推奨していますが、結線方法によっては十分にリスク回避ができない状態になってしまいますので注意が必要です。

シールドに電流が流れないように結線することが大切です。
シールドにノイズ電流が流れると、電線にノイズが流れた場合よりも磁束の発生が大きくなり悪影響も大きくなります。

 

〇推奨できるアース結線例

制御盤のアースバーと電動弁のアース端子をアース専用線で接続し、電動弁の筐体を電気的に安定させます。

 

 

シールドを、最も安定したアースである制御盤のアースバー側だけに接続し、電動弁側は接続しないようにします。
片側だけアースすることで、電流が流れずシールド本来の役割を果たします。

電動操作機の金属筐体が受けるサージやノイズ、帯電電位はアース専用線を通ってアースに流れるので、その電流による影響はシールドに流れた場合よりも少なくて済みます。

 

 

×推奨できないアース結線例1

下図のような結線ですと電動操作機の筐体がアースと接続されずに浮いた状態となり、帯電やノイズ、落雷サージなど異常電圧の逃げ場が無いため感電や誤作動、故障のリスクが高くなります。

 

 

シールドがアースされていない状態なので、電気的に不安定なシールド線に信号線が覆われることとなります。
電動操作機内部の電子部品や制御盤内部品が誤作動や故障に陥るリスクが高い状態となってしまいます。

 

 

×推奨できないアース結線例2

下図のように制御盤のアースバーと電動操作機内のアース端子をシールドで接続すると電動弁の筐体は電気的に安定しますが、電動弁の筐体が受けたサージやノイズの電流、帯電の放電電流等はシールドを通ってアースまで流れることになります。

 

 

また、バルブが金属配管を通じて結果的にアースと接続されている場合、アースラインの大きなループ経路が形成されるため、アース専用芯線で接続した場合に比べて信号線及び接続回路に悪影響が及ぶ可能性が高くなります。

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