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バルブの材質(ゴム)2021.07.01
幅広い用途に対応するため、バルブの構成部品にはさまざまな材料が使用されています。
こちらでは、弊社製品に使用しているゴムについて紹介していきます。
ゴムを使用する目的は様々ありますが、弊社製品では主にシールを目的とした部品に使用しています。
バタフライ弁やダイヤフラム弁(ダイヤフラム弁は弊社での取り扱いはありませんが…)の弁座や
ニードル弁やボール弁のステムシールなどに使用しているOリングが代表例です。
流体と接する部分に使用することから、選定時はゴムの材質と流体との相性の確認が重要です。
弊社製品に使用しているゴム
●NBR
アクリロニトリル・ブタジエンゴム
エヌビーアールやニトリルゴムと呼ばれるゴムです。
特に耐油性に優れており、油脂類と接する部品に使われます。
耐炎性、耐オゾン性は低く、耐候性は劣りますので注意が必要です。
Zシリーズ小口径バタフライ弁、FE、FN、Fシリーズバタフライ弁に使用しています。
●EPDM
エチレンプロピレンジエンゴム
そのままですが「イーピーディーエム」と呼ばれるゴムです。
耐水性に優れており、水まわりに良く使用される材料です。
酸化防止剤や劣化防止剤等の添加物を多く加えて耐候性を高めており、紫外線やオゾンに対して耐性をもつので屋外使用にも適しています。
流体が水だとEPDMを選定するイメージがありますが、塩素を含む水の場合は注意が必要です。
使用条件によってはゴムが軟化し、表面から黒い粉が流出する現象が発生します。
また、鉱物油や植物油などの油脂類には耐性がないので使用しないでください。
Zシリーズ小口径バタフライ弁、FE、FN、F、FPシリーズバタフライ弁に使用しています。
PA,PL,LP,TPシリーズプラスチック製バルブに使用しています。
E5、L5シリーズ五方弁に使用しています。
●FKM
フッ素ゴム
そのまま「エフケーエム」と表現する方が多いかと思いますが、商標名である「バイトン」という表現もよく耳にします。
耐薬品性、耐熱性、耐炎性、耐候性、耐オゾン性などに優れており、あらゆる環境で使用できるマルチな材料です。
一部の作動油を除き、ほとんどの鉱物系などの油に対して高温まで耐えられます。
給湯ラインや塩素を含む水に使用する場合もフッ素ゴムは優れた耐性を発揮します。
弱点は耐寒性で、低温での使用には不向きです。
価格が高いこともデメリットの一つですね。
E、EL、TV、MS、MV、MH、H、HH、BS、BR、VR、LR、TRシリーズボール弁に使用しています。
Zシリーズ小口径バタフライ弁、Fシリーズバタフライ弁に使用しています。
PA,PL,LP,TPシリーズプラスチック製バルブに使用しています
●耐蒸気用FKM
耐薬品性・耐スチーム性に優れた材料です。
EG、SHシリーズボール弁に使用しています。
蒸気専用でないモデルでも、オプションにて標準Oリングを耐蒸気用FKM製Oリングに交換できるモデルもございます。
(BRシリーズやTRシリーズ等)
お気軽にお問い合わせください。
ゴムには使用する流体との相性や流体温度等によって材質だけでなくグレードも数多く存在します。
様々な条件で使用できる様、Oリング材質変更もオプションにて対応させていただきます。
バルブの選定時はできるだけ詳しい流体性状、使用条件をご連絡ください。
弊社で実績の無い流体や条件の場合も、材料メーカーに確認をさせていただき対応可能か判断させていただきます。
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