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指示調節計と電動弁の動作モード(信号断時は?)2022.07.01

今回は指示調節計と比例制御弁の、動作モードの設定例を紹介させていただきます。

後半で信号断時の「裏ワザ」も紹介しますので是非最後までご覧ください。

指示調節計の動作モード

指示調節計には「逆動作」「正動作」と呼ばれる制御出力の設定項目があります。

「逆動作」
設定値より測定値が低い場合、出力信号を増加します。加熱制御とも呼ばれます。

「正動作」
設定値より測定値が高い場合、出力信号を増加します。冷却制御とも呼ばれます。

比例制御弁の動作モード

以前のコラムでも紹介させていただきましたが弊社の比例制御電動弁は

「MODE A」
入力信号小でSHUT / 入力信号大でOPEN

「MODE B」
入力信号小でOPEN / 入力信号大でSHUT

となっております。

「逆作動弁」「正作動弁」といった表現もありますね。
逆作動弁がMODE A、正作動弁がMODE Bとなります。

指示調節計の設定と電動弁の動作

比例制御バルブの設定が「MODE A」の場合の動作をみていきましょう。

調節計を「逆動作」に設定すると…

調節計は設定値より測定値が低いと出力値を増加するので、バルブは弁開度を増大します。
設定値より測定値が高いと出力値を減少させるので、バルブは弁開度を減少します。

お風呂の温度を「足し湯」で調節するイメージですね。

調節計を「正動作」に設定すると…

調節計は設定値より測定値が高いと出力値を増加するので、バルブは弁開度を増大します。
設定値より測定値が低いと出力値を減少させるので、バルブは弁開度を減少します。

こちらは、お風呂の温度を「注し水」で調節するイメージです。

この設定でセンサーからの信号が遮断されると調節計からの信号も出力されません。
「逆作動」「正作動」どちらの設定でも電動弁はMODE Aの信号最小の状態(全閉)に動作します。

指示調節計と比例制御弁の設定と動作

ここからは流量制御での例で説明させていただきます。
SV / PVの数値はイメージです。)

調節計に流量センサーを接続し、流量を一定にする制御を想定します。

調節計=「逆動作」

電動弁=「MODE A」

での制御が一般的かと思われます。

調節計の設定値100に対し測定値が小さいと調節計は出力信号を増加し、電動弁は開度を大きくします。

調節計の設定値100に対し測定値が大きいと調節計は出力信号を減少し、電動弁は開度を小さくします。

センサーからの信号が遮断されると信号が出力されません。
電動弁は設定MODE Aの信号最小の状態である「全閉」となります。

信号喪失時にバルブを開にするには?

では、他の機器への影響やフェイルセーフの都合により
信号喪失時に全開にしたい場合はどうすれば良いのでしょう?

流量センサの測定値に対しての電動弁の動きはそのままで
信号喪失時に全開にしたい場合は…

「ウラのウラはオモテ」作戦です。

調節計=「正動作

電動弁=「MODE B

に設定してください。

 

比例制御バルブを「MODE B」に設定すると

入力信号小でOPEN / 入力信号大でSHUT

となります。

 では、作動のイメージを見ていきましょう。

調節計の設定値100に対し測定値が小さいと調節計は出力信号を減少し、電動弁は開度を大きくします。

調節計の設定値100に対し、測定値が大きいと調節計は出力信号を増加し、電動弁は開度を小さくします。

センサーからの信号が遮断されると信号が出力されません。
電動弁は設定MODE Bの信号最小の状態である「全開」となります。

測定値の増減に対するバルブの動作はそのままに、信号喪失時にバルブを全開とすることができます。

メデタシメデタシ!

 

また、信号断時に開度保持してほしいんだよなぁ~

といったご要望には、開度保持オプションをご用意しております。
オプションコード「49」
AEX、PHX、PEXシリーズが対象機種です。
(抵抗入力は未対応です。)

注)CMXシリーズのAC電源仕様は「信号断」 ⇒ 「開度保持」が標準仕様となっています。

お気軽にお問い合わせください。

お客様の詳しいご使用方法をお知らせください。
当社の幅広い電動操作機ラインアップから最適な機種を選定させていただきます。

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