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Cv値を求める計算式2022.10.03
Cv値とは、バルブが流体を流すことができる能力を表す係数です。
同じ呼び径であってもポートサイズやバルブの形状によってCv値は異なります。
各バルブに設定されたCv値を参考に選定を行ってください。
能力といっても何を根拠にしているのか?といいますと…
バルブの前後差圧を1psiに保って60℉(=15.6℃)の清水を流した時の「流量」
これを US gal / min で表した数値がCv値となります。
確保したい最大流量と、流体条件から必要Cv値を算出し、各バルブに設定されたCv値と比較してバルブ選定を行います。
対象流体によって使用する計算式が異なりますのでご注意ください。
液体のCv値の求め方
液体のCv値は以下の計算式より求めることができます。
Q: 液体の体積流量(m3 / h)
G: 流体の比重(水の場合は1)
P1: バルブ入口側絶対圧力(kPa A)
P2: バルブ出口側絶対圧力(kPa A)
ΔP = P1 - P2
気体のCv値の求め方
気体のCv値を算出する場合は、差圧の条件により2つの計算式を使い分けます。
差圧条件:ΔP < 0.5P1
バルブ出口側圧力が入口側圧力の半分を超えている場合、出口側圧力がバルブを通過する流量に影響を与えます。
この条件では出口側圧力が下がると流量が増加します。
Q: 気体の体積流量(Nm3 / h)
G: 流体の比重(空気の場合は1)
P1: バルブ入口側絶対圧力(kPa A)
P2: バルブ出口側絶対圧力(kPa A)
ΔP: バルブの前後差圧(P1 - P2)
T: バルブ入口の流体温度(K)
差圧条件:ΔP ≧ 0.5P1
バルブ出口側圧力が入口側圧力の半分まで下がると、気体は音速でバルブ流路を通過します。
気体は音速以上で流れることはないので出口側圧力がさらに下がっても流量は増加しません。
よって、この条件での流量はバルブ入口側圧力によって決まります。
Q: 気体の体積流量(Nm3 / h)
G: 流体の比重(空気の場合は1)
P1: バルブ入口側絶対圧力(kPa A)
T: バルブ入口の流体温度(K)
蒸気のCv値の求め方
蒸気のCv値を算出する場合は、気体と同様に差圧条件により2つの計算式を使い分けます。
差圧条件: ΔP < 0.5P1
Q: 蒸気の質量流量(kg / h)
P1: バルブ入口側絶対圧力(kPa A)
P2: バルブ出口側絶対圧力(kPa A)
ΔP: バルブの前後差圧(P1 - P2)
TSH: 過熱度(K)
差圧条件: ΔP ≧ 0.5P1
Q: 蒸気の質量流量(kg / h)
P1: バルブ入口側絶対圧力(kPa A)
TSH: 過熱度(K)
過熱度とは、バルブ入口側の絶対圧力(P1)に対する飽和温度とバルブ入口側温度との差です。
(飽和蒸気の場合はTSH =0とします。)
ホームページの計算ツールをご活用ください。
流体条件の単位が選択できるので便利ですよ。
選定の一助になれば幸いです。
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